この1年で身内に不幸があったとき、
「身内の不幸があり、新年のお祝いをすることが出来ません。
新年のご挨拶ができませんのでお許しください。」
というお知らせをするのが喪中はがきです。
この喪中はがき、
「薄墨で書かないといけない」
と聞いたことがありませんか?
喪中はがきを印刷するときも、薄墨にしないといけないんでしょうか?
喪中はがきを薄墨で書く理由から、印刷での手順など気を付けたいポイントをお話しします。
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喪中はがきで薄墨を使う理由は?
香典袋は薄墨で表書きをするので、
「弔事=薄墨」
と覚えている人も多いと思います。
薄墨は悲しみを表現する作法なんですね。
香典を薄墨で書くのは、
「突然の訃報でゆっくりと墨をする時間がなく、急いで駆けつけました」
「墨に涙が落ち薄くなってしまいました」
「あまりに悲しくて墨をする力が入りませんでした」
という理由からです。
葬儀後の法事では、薄墨を使わないことが多いようです。
きちんと日付が決まっている法要では、「突然のことで」ということがないですよね。
事前に準備期間がある場合には、薄墨である必要はないんです。
というわけで、喪中はがきでも必ず薄墨を使わなくてはいけないということは無さそう。
だからといって、薄墨で書くのが間違いということではありません。
薄墨で喪中はがきを書くかどうかは、はがきを出す側の考え方次第ということになります。
もちろん薄墨で書いたからより悲しみが深いということではありません。
身内を亡くされた方の悲しみは、墨の濃淡とは関係のないことですね。
さて、手書きで書く場合は薄墨の筆ペンなどを使えばいいでしょう。
印刷屋さんにお願いするときは薄墨でのデザインを用意されているところもあります。
ご家庭でパソコンなどを使う場合は、印刷ソフトによっては薄墨印刷の機能がついている場合もあります。
機能がなければ、黒で印刷してもかまいません。
ここで受け取る方のことをすこし考えてみましょう。
ご年配の方に、薄墨の喪中はがきは読みづらいかもしれません。
文字の下には絵柄がないようにしたり、文字の大きさに気を配ったりして、伝えたい内容が読みやすいように工夫するとよいと思います。
喪中はがきを薄墨で印刷するなら?
はがき印刷ソフトが無くても大丈夫!
多くのWindowsパソコンには、ワープロソフトの「Word」(ワード)が最初から使えるようになっています。
ワードで喪中はがきを作ってみましょう。
無料で利用できる背景イラストを利用しました。
文字は黒色です。
このままでもよいのですが、薄墨風にするために文字色をグレーに変えます。
文字色を変えたい部分を選択すると、フォントについての小さいウインドウが出てきます。
「フォントの色」というところがあります。
「▼」をクリックすると、色を選択できます。
グレーの中で濃い色を選択します。
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同じことをくり返して、文字を薄墨色(グレー)に変更します。
これで出来上がりです。
背景をシンプルなものにしたので、それほど読みづらくはないかと思います。
イラストの配置を変えたりして、より見やすくしてみてもいいでしょう。
最近は、喪中はがきでもカラーのものが多いようです。
控え目な色遣いのイラストを使うのは、問題ないと思われます。
喪中はがきの宛名で気をつけることは?
宛名の書き方については、喪中はがきだからと言って特別なルールがあるわけではありません。
少しだけ、気を付けておきたいポイントがあるので確認しましょう。
1.中身(あいさつ文)が縦書きなら宛名も縦書き
日本語は縦書きの文化ですよね。
目上の方にも親戚にも出して失礼が無いのは縦書きなので、基本は縦書きで。
表も裏も縦書きでそろえましょう。
2.宛名は黒色でもOK
見やすさを考えると、宛名は黒で書くのが良いですね。
とくに郵便番号はしっかりと。
手書きのときは書体はくずさず、枠からはみ出さないように書きます。
郵便はがきは機械で読み取る関係上、しっかりはっきり書いてある方が良いかと思います。ただし、薄墨で書いてあっても読み取り可能なのだそう。
そのあたりを考慮してか、
郵便番号→黒
宛名→薄墨
と、分けて印刷できるソフトもあります。
それぞれの宛先のポストには局員さんの手で行いますから、見やすく書かれてあるといいんじゃないかな、と個人的には思います。
3.印刷するときは書体に注意
パソコンにはいろんな書体が入っています。
手書き風や美しい書体もあり、ふだんの手紙などには使い分けたりしますね。
喪中はがきのあて名には
- 明朝体
- 楷書体
- 行書体
が合っています。
筆文字のタイプでもいいですね。
それぞれの書体のサンプルです。
文字の大きさでも雰囲気が変わりますので、参考としてご覧ください。
印刷でも手書きでも、住所や宛名の書き方は変わりません。
- 郵便番号は枠の中に入れる。字を崩さない。
- 宛先の住所は宛名よりも小さめの字で。
- 住所が2行になるときは地名と番地を分けないようにする。
- 宛名は大きめの字で中央に。住所より少し下げて書く。
- 自分の住所は宛先よりも小さめの字で。
はがき印刷ソフトには、最初から設定されていたりします。
ワードで作成するときは、あらめて設定をしたり、微調整が必要かもしれません。
まとめ
昨年私がもらった喪中はがきは7通。
その中で、薄墨で印刷されたものは1通でした。
表も裏も薄墨印刷で、ちゃんと届いてますから問題ないようですね。
喪中はがきを薄墨にするかどうかは、土地柄ということもあるでしょうし、家ごとの習わしもありますね。
一般的な書き方のポイントも押さえながら、周りの方にもうかがっておきましょう。